雙葉日記

2025.12.12

芸術鑑賞教室

雅楽師の東儀秀樹さん親子によるコンサートが行われました

 11月26日(水)の午後、講堂にて「芸術鑑賞教室」が行われました。今年度は、雅楽師の東儀秀樹さんと、ご子息の典親さんをお招きして、雅楽に用いられる管楽器である篳篥(ひちりき)・笙(しょう)・龍笛(りゅうてき)をベースに、ピアノやエレキギターも用いて、雅楽とポピュラー音楽を融合させた演奏を披露していただきました。

 第一部では、東儀秀樹さんは狩衣(かりぎぬ)姿で登場され、雅楽器についてユーモアを交えながら解説して下さいました。

※狩衣=貴族の平服として知られていますが、服装の動きやすさから、雅楽の演奏者の装束としても定着しました

説明の後に、ディズニー音楽の「星に願いを」を雅楽器で演奏して下さいました。一度に複雑な和音を出すことのできる「笙」という楽器はヨーロッパのパイプオルガンの祖となったといわれていますが、実際に曲を鑑賞した生徒たちは、これまで抱いていた「雅楽」のイメージが一転し、時代や国境を超えた音楽をごく自然に奏でられることに驚き、同時に親しみを感じられたようです。

 第二部では、東儀秀樹さん・典親さん親子によるトークと演奏が行われました。クラシック音楽の「ジュピター」(ホルスト作曲)や、ポピュラー音楽の「ハナミズキ」(一青窈)、「炎」(LiSA)など、私たちがよく知っている曲の数々が演奏され、さらには雅楽とハードロックのコラボレーションとして、Queenの「Born To Love You」を披露していただきました。秀樹さんの奏でる雅楽器の旋律に、典親さんのエレキギターの伴奏が意外にもよく合い、迫力あるパフォーマンスに会場が一体となってその世界観に入っていきました。

 東儀さん親子はトークの中で、「楽しむ」「好き」という言葉をたくさん使われていました。音楽を演奏する時は、譜面に忠実に演奏するより前に、まず「その音色を、曲を楽しむ」「自分が好きなように演奏する」という気持ちを大切にするというお二人の信条は、生徒たちの心にまっすぐに響いたようです。コンサートを夢中で楽しむ生徒たちの姿をご覧になったお二人から、「今日は皆さんから、ワクワクした空気を感じさせてもらいました」という嬉しいお言葉をいただきました。

 終演後、大会議室にて、新聞部による取材・希望生徒による交流会が行われました。こちらも中1から高3まで、たくさんの生徒たちが集まり、お二人に音楽のことや進路のことなどに関する質問に答えていただきました。熱心にメモをとる生徒、真剣にうなずく生徒など、お話をしっかりと受け止めている様子がうかがわれ、とても充実した時間でした。

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