聖母マリア様への取り次ぎの祈りを、皆で分かち合っています
カトリック教会では 5 月を聖母マリアにふさわしい月、「聖母月」として聖母マリアに祈りを捧げる習慣があります。「マリア様に取り次いでいただきたい私の祈り」というテーマで、皆の前で想いを語ってくれる人たちを募り、代表生徒や教員が「自分のため」ではなく、「苦しい状況にある人、気になっている出来事や人々に向けた私の想い、誰かの幸せを願う祈り」のメッセージを語り、朝のひとときに皆で祈りを共にしています。祈りの後は「アヴェ・マリアの祈り」を唱え、聖歌「あおばわかばに」を合唱しています。
「アヴェ・マリアの祈り」
アヴェ・マリア、恵みに満ちた方、
主はあなたとともにおられます。
あなたは女のうちで祝福され、
ご胎内の御子イエスも祝福されています。
神の母聖マリア、わたしたち罪びとのために、
今も、死を迎える時も、お祈りください。
アーメン。
「あおばわかばに」
あお葉わか葉に 風かおりて
せせらぎに聞く 奇(く)しき調べ
木かげに立てる とわのみ母
みもとに行き 我ら憩わん
「マリア様への取りなしの祈り」
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。全てのことについて感謝しなさい」(テサロニケの信徒への手紙)
私の「マリア様に取り次いでいただきたい祈り」は、愛に満ちた人々への祈りです。
私は日々、たくさんの人に支えられ、愛され、生きています。飾らない私を受け入れてくれる家族、痛みや喜びを共に分かち合ってくれる友人、私たちの進路を実現させようと親身になって下さる先生方、すべての存在が私にとってかけがえのない宝物です。
「今日という日は、過去のあなたが作った」という言葉がありますが、私は、自分だけで作ったのではなく、支えてきてくれた人々と共に作ったのだと思います。
友人のあの日くれた「ありがとう」の言葉、日々の何気ない朝の挨拶、私が落ち込んでいるときに家族の言ってくれた「大丈夫?」の言葉。大切な人の大切な言葉がどれほど私の心を救ったか、どれほど私の心を満たしたか、私は、そんな私を愛してくれる人々を愛し続けたいと思います。
愛に満ちた人たちと共に平和な日々を送ることのできている私は本当に幸せだと思います。しかし、世界では血も涙もない戦争が絶えず起こっています。戦争で辛い思いをしている方たちが心の底から笑顔になれるような世界に、一刻も早くなってほしい、そう、心の底から願っています。
私たち高校2年生は、今年、平和学習のために長崎、広島を訪れます。長崎の浦上天主堂や広島の原爆ドームに自らの足で訪れることで、戦争の悲惨さ、原爆投下の被害の実相を学び、未来の平和を守るために私たちにできることは何か、いま一度戦争と向き合いたいと思います。
私はこの世界から戦争がなくなる日まで願っています。世界中の人々が共に愛し合える日が来ることを願っています。そして、家族、友人、先生方、私を支えてくれたすべての方が笑顔で幸せに暮らしていけるよう、祈り続けていきます。
(高2生徒)