雙葉日記

2024.05.30

聖母月の祈り(最終日)

創立者ニコラ・バレ神父様の播いた種は日本でも花開いています。

明日、静岡雙葉は学園の日を迎えます。

最終日の今日も生徒のメッセージとともに祈りが捧げられました。

「皆さんはお祈りに対してどのような思いがありますか?

私は雙葉に入学し、キリスト教の精神のもと、たくさんの心の支えとなる教えを学び、祈るということにいろいろな場面で何度も助けられてきました。部活でも聖歌隊として成果の歌詞の意味を知り、歌うことを通して神様への奉仕を行い、日頃からキリスト教の教えに触れながら活動してきました。聖歌隊を卒部した今でも、5年間の聖歌隊としての活動の日々は自分の中で貴重な経験として私を支え、仲間と一緒に、世界のあらゆる状況におかれている方々のために祈ることの大切さを学ぶことにつながりました。

そのような日々の中で、私の心に留まったお祈りは、ラインハルトニーバーの祈りです。この祈りは私に大切なことを教えてくれました。『変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ」お祈りの中のこの一節を私なりに考えてみました。変えられるものは自分自身であり、自分の内面である言葉や行動、心に抱く想いといったことは自分次第で変えることができます。そして、変えられないものを受け入れるだけの冷静さは心のゆとりであり、心のゆとりを作るためには、日々の小さなことの心がけが大切だと思います。

いつも笑顔でいること。些細なことにもありがとうと言うこと。

それは、当たり前に思うことかもしれないけれど、当たり前だからこそ、忘れず。大切にしたいものです。そうすると、きっと心のゆとりができて今まで見えなかった、周りに転がっている小さな幸せを見つけることができると思います。自分の中で何かの選択に迷い、自分自身を変えなければいけない状況下に置かれても、常に心にゆとりを持ち、変えるときは勇気を持って、その時にできる最善を尽くしていけるように行動していきたいです。そして、後悔のないようにその時その時を一生懸命に考えて生きていきたいと思います。

言葉には魔法のような力がある。私はそう思っています。お祈りの言葉はもちろん、家族や周りからの言葉、友人からの言葉、みなさんの周りにはたくさんの素敵な言葉であふれていると思います。周りにあるたくさんの言葉の中でも一つでも自分の心に響いた言葉があれば、それは、自分の支えとなり、勇気をくれます。そんな私にとって魔法の言葉であるこのお祈りと雙葉で学んだたくさんの教えと共にこれからの人生を歩んでいきたいと思います。

そして、イエス・キリストの教えの一つに「隣人を自分のように愛しなさい」という言葉があるように、自分の身近な人だけでなく、自分の目の前に現れるあらゆる人を愛することで自分の中で利己心や小さな幸せを見つけることができるはずです。このように皆さんにも些細なことから幸せを感じ取れるような心のゆとりと隣人を愛する心を持ち、自分なりの魔法の言葉を見つけ、その言葉を心の拠り所にしながら、それぞれが進むべき道に一筋の光が灯せますように…。

心からそう願いながら、私の祈りとさせていただきます。」

                                            高校3年 岩ケ谷美波

ラインハルト・ニーバーの祈り。
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