6年間を共に過ごした仲間との絆を忘れずに、新しい道を歩んでいきます
3月2日(月)、講堂にて「第78回 卒業証書授与式」が挙行されました。当日はあたたかな春の陽気に包まれ、今までの学校生活の支えとなったたくさんの方々からの祝福を感じながら、高3生たちは門出の式に臨みました。
プログラムの中の「卒業生代表答辞」の冒頭で、5月末に延期された「中学入学式」を迎えるまでの約1ヶ月半の間の当時の自分の思いが語られていました。「まだ名前も顔も知らない同級生や先生方と画面越しに初めて出会い、自分の部屋で実感の湧かない授業を受ける日々。一人で画面の前に立って体育のダンスをしたり、まだ会ったことのない仲間と話し合いをしたりと、今では想像もできないような日常でした」――そのような日々を過ごした分、高3生たちにとっては、他者と顔を合わせて交流することの貴重さや、仲間との絆はとりわけ大切だと感じられたことでしょう。また、この卒業式の中の来賓の方々のお言葉の中でも、「絆」「仲間」といった言葉が例年よりもたくさん用いられていました。
6年間共に学び、語り合ってきた仲間との日々は、一生の支えとなるでしょう。皆さんの進む前途が素晴らしいものとなりますよう、教職員・在校生一同心よりお祈り申し上げます。
◆式次第◆
1 開式の辞
2 国歌斉唱
3 校歌合唱
4 卒業証書授与
5 校長式辞
6 来賓祝辞
7 在校生代表送辞
8 卒業生代表答辞
9 保護者代表謝辞
10 学園歌合唱
11 アヴェマリア合唱
12 閉式の辞










◆在校生代表送辞(抜粋)◆
一つ上の学年として5年を共に過ごした先輩方は、学校生活の中で常に私たちを導いて下さいました。学校行事や部活動、日々の学習など、何事にも楽しみながらも全力に取り組む先輩方の姿に、私たち在校生は皆、憧れを抱いてきました。
その中で、私が先輩方の存在の大きさを一番感じたのは部活動です。私が所属していた家庭部では、雙葉祭に向けて部員それぞれが自分の作品を作り上げます。最高学年は自分の作品を作りながら、後輩の手伝いや、教室展示など多くの役割を担います。中学生の時には気づかなったその仕事量の多さに、高2になり、後輩を率いていく立場となった時に初めて気づき、圧倒されました。そして、先輩方がどれほど強い責任感を持って部活動を支えてくださっていたのかを改めて実感しました。自分の作品製作に取り組みながら、後輩一人ひとりに丁寧に声を掛け助けてくださった姿は、あるべき姿として、私を支える目標となりました。さらに、部活動を引退されてからも私たちのことを気にかけてくださっていたことは、私たちにとってとても心強かったです。そして、先輩方のように一つひとつのことに丁寧に心を配りながら、真摯に取り組み、どんな時にも他者を思いやることのできる人になりたいと強く感じています。
◆卒業生代表答辞(抜粋)◆
高校に進学すると、日常が戻ると同時に、学びの幅が大きく広がりました。小テストや課題、コース制の授業、イギリス研修など、自分の可能性を広げる活動に全力で挑戦する日々。
時間に追われ、慌ただしい毎日を過ごしていたからこそ、とても印象に残っている行事があります。それは、「高1研修会」です。日常から離れ、自分と向き合い、他者と心を開いて語り合う研修会は、学年全体で「生きる」について真剣に考え、互いの思いを共有した特別な時間となりました。2日目夜の発表会では、質疑応答だけでなく、休憩時間にも感想を共有しあう姿が学年全体に広がっていました。一つのテーマに関して、初めて学年全員が同じ熱量で話し合い、研修会を通して、学年が一つになった感覚を今も鮮明に覚えています。それぞれの個性を尊重しながら一つの曲を作りあげる、まさに「Symphony」というスローガンを体現できた研修会となりました。
……(高3の)この一年は、人生で最も短く、そして最も勉強した一年でした。複数の科目に取り組まなければならなかったり、思うように問題が解けなかったりするなかで、目の前に立ちはだかる壁に何度も心が折れそうになりました。それでも歩みを止めずにいられたのは、日々の小さな成長を確かに感じられたからです。昨日まで知らなかった知識を今日得ている実感。計算の精度が上がっている実感。解答スピードが上がっている実感。そして、一年前には全く歯が立たなかった問題が解けるようになった実感。これら一つひとつが、自分の小さな一歩を証明しているようで、とても嬉しく、自信につながりました。
また、この一年間は、すぐ隣にいる友人たちの存在に助けられた日々でもありました。受験が迫り、私自身が焦りを感じる中、ふと周りを見ると、ふだんと変わらず、それぞれが自分の目標に向かって努力する友人たちの姿がありました。そこには、6年間をともに過ごしてきた仲間たちとの「言葉を必要としない信頼関係」がありました。「一人ではない」と思えるだけで、これほどまでに励まされるのだということを実感しました。
振り返れば、静岡雙葉学園で過ごした6年間、全校の前で表彰されるような成果から、日常生活におけるさりげないサポートまで、自分にはない力を持つ多くの仲間と出会い、互いの力を活かし合いながら過ごしてきました。そして本日、私たちは静岡雙葉学園を巣立ち、それぞれの道を歩み始めます。校訓「徳においては純真に 義務においては堅実に」という言葉には、これからの人生を支えてくれる確かな教えが込められていると感じています。どんな状況でも良心に従って正しさを追求すること。自己に対して過信も過小評価もせず、誠実に向き合うこと。そのためには、日々の務めを確かに果たし、自分の軸を確立していくこと。この校訓は、変化の大きい社会の中で自分を見失わず、自分を肯定しながら一歩一歩着実に歩みを続けていくための指針として、これからも私たちを支えてくれるはずです。
私たち一人ひとりの行動が世界の明日を作っていきます。よりよい明日とは、特別大きなことでなくても自分にできる誠実な行動を積み重ね、周囲の人を尊重しながら歩むことで形作られていくものだと私は確信しています。静岡雙葉での6年間を通して得た、「一人ひとりが個性を持ったかけがえのない存在である」という確信を胸に刻み、多様性に満ちた世界の実現に貢献していきたいです。