雙葉日記

2025.03.07

第77回 卒業証書授与式

6年間の思い出が詰まった学び舎を巣立ち、それぞれの未来へと歩み始めました

 3月1日(土)、講堂にて、「第77回 卒業証書授与式」が挙行されました。暖かな春の訪れを感じさせる穏やかな日に、卒業生が門出の日を迎えました。

 校長先生の式辞では、6年間で学んだ自分も他者も大切にするという考え方を踏まえ、「自分の力を周りの人や困難な立場にある人のために使うこと、感謝の心、祈る心を忘れずにいてください」とのメッセージが送られました。

 また、卒業生代表による答辞では、困難なときにあっても仲間を慮り、尊重し合いながら過ごしてきた日々を振り返り、「静岡雙葉に入学したこと、そこでのさまざまな出会いは今の私たちを作り上げる大切な一部となっており、これから先の人生でも基盤となっていくのだと感じています」と6年間でかかわった周囲の人々に対する感謝の言葉が述べられました。

 多くの方からの温かい祝福に包まれながら、卒業生133名が静岡雙葉を巣立っていきました。

 6年間で培った学びとかけがえのない仲間との出会いを糧に、これからも心豊かに日々を歩んでいくことができるよう、在校生・教職員一同、心からお祈りしています。

◆式次第◆

1  開式の辞

2  国歌斉唱

3  校歌合唱

4  卒業証書授与

5  校長式辞

6  理事長祝辞

7  来賓祝辞

8  在校生代表送辞

9  卒業生代表答辞

10 保護者代表謝辞

11 学園歌合唱

12 アヴェマリア合唱

13 閉式の辞

◆在校生代表送辞(抜粋)◆

 私はクッキング部に所属しており、調理班や雙葉祭の準備などを通して先輩方に教え、導いていただきました。中学生から高校生までの五学年が一緒になって活動するため、中学生の頃は自分よりもずっと大人びた高校生に気後れしてしまうこともありました。しかし、年の近い先輩方が隣にいてくださることがとても心強く、また先輩方が声をかけてくださったことで安心して部活動の時間を過ごすことができました。また、私が高校生になり、後輩をまとめる立場になったときにも、ひそかに先輩方に力をいただいておりました。後輩との接し方が分からない時には、一つ上の先輩方の姿を見習っておりましたし、先輩方が卒部されたあとは、いつも優しく接してくださった先輩方の姿を思い描きながら、誰かの先輩としての日々を過ごしました。

 先輩方のお姿を道標に進んできたのは、部活動だけではありません。朝早くから学習ホールで勉強に励んでいらっしゃる先輩方のお姿からは、誰かに言われてやるのではなく、自分の意志で進んでいくという強さが滲み出ており、大きな憧れを抱きました。不安な心を抑え、自分の将来に向かってひたむきに努力を重ねることは、体力も精神力も必要な本当に大変なことだと思いますが、先輩方の勉学に励む姿勢を間近に拝見し、私の中で自分の将来に向けて勉学に勤しむ覚悟が決まりました。

◆卒業生代表答辞(抜粋)◆

 聖書の一節に、「一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。」という言葉があります。これは、自己が傷つくことも厭わず、ただただ人々の幸せを願い、全てを尽くしたイエスの生き方を示すと言われていますが、これは、その姿に倣うようにと、私たちが学んできた生き方でもあると思います。自分の存在が誰かの支えとなり、そうして人は人となり、その生涯を重ね合いながら紡がれていくというものです。生まれてから今までたくさんの人に支えられて生きてきた私たちが、雙葉での生活の中でそのありがたさを実感するとともに、互いに支え合いながら生きるということを学び、実践してきました。


 マザーマチルドの「ラングルの寄宿舎に入ったことが私の幸せの始まりでした」という言葉がありますが、私にとって、ここ静岡雙葉に入学し、様々なことに出会えたことが幸せの始まりだったのだと、思い返す日が来るのだろうと、卒業を迎える今、彼女の言葉がしみじみと感じられます。それは、部活動や日常生活など、形は違えどここに集う一人一人に当てはまることだと思います。静岡雙葉に入学したこと、そこでのさまざまな出会いは今の私たちを作り上げる大切な一部となっており、これから先の人生でも基盤となっていくのだと感じています。

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