2025年11月17日
新しい週のはじまり、校庭の桜の木々の真っ赤な葉が足元の絨毯となる一方で、お堀の土手では花を落とした彼岸花の青々とした葉が青空に向かって背を伸ばす秋らしい朝です。今日もよくいらっしゃいました。朝のひととき、心を合わせ、祈りましょう。
机を並べてともに学び、その学びを分かち合うとき、同じ学びにもかかわらず、面白いと感じるところや不思議に思うところが、人によって本当にさまざまであることを感じたことはないでしょうか。
6年前に他界されるまで、戦後の新しい教育、特に社会科教育を牽引されてきた教育学者の上田薫さんは「学ぶということは、人と同じになることではない。より深く人と異なることなのである」*と仰います。皆さんが学ぶ教科には、この世界の秩序や美しさの不思議に迫って突き詰めた教科、私たち人間自身のあり方について探究する教科、考えること、対話することを支える言葉や論理を学ぶ教科など、いずれもこれまでを歩んできた人々の感じ方の違い、表し方の違いによって広がってきた知の結晶が詰まっています。机上の学びも体験的な学びも、例え明日の生活にすぐに役立つというものでなかったとしても、無駄なものなどひとつもなく、すべて私たちの歩む道の幅を広げ、気づきを増やし、豊かにしてくれるものです。
今週は試験を迎えます。愛と真理を求め、どこまでも伸びていく雙葉生らしい学びの実りが豊かにあるよう願いながら、手を合わせて祈りましょう。
朝の祈り
新しい朝を迎えさせて下さった神よ、
きょう一日わたしを照らし、導いてください。
いつもほがらかに、すこやかに過ごせますように。
物事がうまくいかないときでもほほえみを忘れず、
いつも物事の明るい面を見、最悪のときにも
感謝すべきものがあることを、悟らせてください。
自分のしたいことばかりではなく、
あなたの望まれることを行い、
まわりの人たちのことを考えて生きる喜びを
見い出させてください。