2024年7月16日
新しい週のはじまり、梅雨も終わりが近づき、昨晩からの大雨がたくさんの水たまりをつくる朝、今日もよくいらっしゃいました。朝のひととき、心を合わせ、祈りましょう。
4月からの日々もあっという間、週末からは夏休み、新しい学年での数カ月、皆さんの歩んだ道にはどんな足跡が残っているでしょうか。順風満帆に何もかもがうまくいき、楽しいときもあれば、どうしようもなく独りぼっちであるように感じ、孤独に苦しむ時もあったかもしれません。それでも絶えず前へ進んできた私たちの傍には、必ず変わらぬ愛を注ぎ支えてくださる誰かがいたことを感じられると良いですね。ここまでの日々の成長に感謝するとともに、休暇中も健康と特別な出会いや経験の恵みに与り、一人ひとりのまなざしがより広く深く開かれたものとなっていくように願い、手を合わせて祈りましょう。
足あと
ある夜、彼は夢をみた。
主と共に浜辺を歩いている夢を。
空の彼方に光がひらめき、
彼の生涯のひとこまひとこまを映しだしていた。
砂にしるされた二組の足あとがみえた。
一つは彼のもの、もう一つは主のものだった。
生涯の最後の情景が映った時、
砂の上の足あとを振り返ってみた。
すると、その生涯の道筋には、ただ一組の足あとしかない時が、いくたびも、あることに気がついた。
それは生涯で最も落ち込んだ、悲しみの、まさにその時だったことにも気がついた。
どうしてもこれが気になって、彼は主に問うた。
「主よ、かつて、私があなたに従う決心をしたときに、あなたは私に、いつまでも共に歩む…とおっしゃって下さったではありませんか。しかし、私の生涯で最も苦しかったあの時、この時に限って足あとが一組しかないことが気になっています。一番一緒にいて欲しかったその時に、私を一人にされたのはなぜですか」
主は答えられた。
「愛しい、大切な私の子よ。私は、あなたを愛している。決して、あなたを一人にすることはない。試練の時、苦悩の時、ただ一組の足あとしか見えないのは、その時、私があなたを背負っていたからなのだよ」