雙葉日記

2024.07.08

今朝の祈り

2024年7月8日

新しい週のはじまり、アスファルトの間から力強く背を伸ばすエノコログサ(ねこじゃらし)がふわふわとした穂を夏の風に揺らす朝、今日もよくいらっしゃいました。朝のひととき、心を合わせ、祈りましょう。

暑中に入り、災害級、史上初、全国一といった様々な表現でその凄まじさが伝えられる暑さが続いています。否が応でも、私たちの暮らす共通の家であるこの地球(ほし)の気候の変容への危機感が高まります。比較的整った環境の中で暮らす私たちでも感じるこの変化は、もっと自然に近い暮らしをされている方々には、より大きなものに映っていることでしょう。すべての人がその愛する故郷、誇りとする生業を大切に、人間らしい暮らしを守っていくための連帯が、いま、差し迫って呼びかけられています。

私たちも、一人ひとりにできるエコロジカルへの配慮は小さくとも、いのち輝くこの家を皆で手をとり合って守っていくことができるよう願い、手を合わせて祈りましょう。

感謝をあらわす

神よ、すべてのつくられたものによって、わたしはあなたを賛美します。

わたしたちの兄弟、太陽によってあなたを賛美します。

太陽は光をもってわたしたちを照らし、その輝きはあなたの姿をあらわします。

わたしたちの姉妹、月と星によってあなたを賛美します。

月と星はあなたの気高さをうけています。

わたしたちの兄弟、風によってあなたを賛美します。

風はいのちのあるものをささえます。

わたしたちの姉妹、水によってあなたを賛美します。

水はわたしたちを清め、力づけます。

わたしたちの兄弟、火によってあなたを賛美します。

火はわたしたちをあたため、喜ばせます。

わたしたちの姉妹、土によってあなたを賛美します。

土は草や木を育て、みのらせます。

神よ、すべてのつくられたものによって、わたしはあなたに感謝します。

                  アシジのフランシスコ「太陽の歌」

≪祈りの解説と補足≫

「感謝をあらわす」祈りは、12世紀に清貧と愛の大切さを説き、ハンセン病患者や困窮から物乞いに甘んじた人々の救済に奔走した聖人、イタリア・アシジの聖フランシスコの『太陽の賛歌』から抜粋されたものです。

このアシジ聖フランシスコの生き方に徹底的に倣おうとしたイタリア・パオラの聖フランシスコが15世紀に創設したのが「最も小さき者の(ミニム)会」でした。日本に雙葉学園を創立した幼きイエス会を創設したニコラ・バレ神父様はこの会の修道士でした。ささやかな喜びを心に留め、すべての物事への感謝を忘れず、どんなときにも社会の中で小さくされた人々に寄り添う生き方を目指すことは、バレ神父様が最初に建てた学校から、今の雙葉学園の教育にまで受け継がれる理念です。

アシジの聖フランシスコをパーパル・ネーム(教皇名)に選ばれた現ローマ教皇は、彼のすべての被造物をとおして与えられる神の恵みへの悟りを根底に、今の地球の環境とエコロジカルの問題について述べた回勅『ラウダート・シ』を通して、「地球と貧しい人々の叫びへの関心を喚起」されています。

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