イエス様の生き方に倣い、周囲に自分の力を尽くすことができますように
12月19日(金)は、冬休み前最後の登校日でした。午前中は、講堂にて「キャンドルサービス」と「クリスマスミサ」が行われました。キャンドルサービスは、『旧約聖書』のイザヤ書41章10節「恐れるな。わたしはあなたと共にいる」という有名な一節を表しています。講堂内は消灯され、暗闇のような状態になりましたが、これは、私たちの中の迷いや悩み、あるいは社会の混迷を象徴します。また、最初にともされる、壇上中央の大きなキャンドルの炎は幼子イエスを象徴し、そこから私たち一人一人に広がっていく小さな炎は、いつも神様が私たちと共にいて下さっていることを表しています。沈黙の中でのあたたかな連帯感を味わえるこのキャンドルサービスのひと時は、生徒たちのお気に入りの行事の一つとなっています。
クリスマスミサは本校理事長・校長である林健久神父様の司式で行われました。神父様のお話では、クリスマスの本当の意味について教えて下さった後、「この一年間で周囲の人たちから得たものに感謝しながら、また新しいよき一年を迎えられるようお祈りしましょう」と語られました。共同祈願では各学年、生徒会、教員の代表が、この神父様の言葉に応えるかのように、自分たちの学校生活や宿泊行事を通して成長できたことを述べ、今後もそれぞれの形で努力し続けることができるように祈りました。
ミサの後の全校朝礼では、表彰の伝達と校長先生のお話がありました。表彰では、中学マラソン大会、部活動や読書感想文、作文コンクールなど、多岐にわたる分野での表彰が行われました。校長先生のお話では、『新約聖書』の使徒言行録20章35節のパウロの言葉「受けるよりは与える方が幸いである」という言葉が引用され、「周囲からいただいた恵みへの感謝の心を持ちながら、互いのつながりも大切にして下さい。冬休みは自分の時間を使って積極的に家族を手伝ったり助けたりし、自分の力を家族のために役立てて下さい」というお話がありました。

今年度のクリスマスカードは、高2生徒によるデザインです。










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◆待降節のクリスマスメッセージより◆
クリスマスが近づくにつれて、街は輝きに包まれ、人々の素敵な笑顔であふれていますね。
皆さんにとってクリスマスとはどのような日でしょうか。大切な人とプレゼントを交換したり、特別な食事を楽しんだり、普段とは少し違う時間を過ごす方も多いと思います。
私はクリスマスとは、どんな状況にある人の心にも、そっとぬくもりを届けてくれる日だと思っています。
クリスマスの行事で、私が特に心を留めるのはキャンドルサービスの光です。
暗い講堂の中で、ひとつの大きなロウソクに火が灯り、その光が隣へ、またその隣へと受け渡されていき、少しずつ全体が明るくなっていく光景が私はとても好きです。
今日は、先日行われた中学3年生の黙想会にて神父様がお話されていたことをもとに、私が感じたことをみなさんと共有したいと思います。
ロウソクに与えられている使命は、光を灯すこと。それは決して自分を大きく見せるためでも、強く燃え上がるためでもありません。静かに、ただそこにある光で、隣人のために、道を照らし続けることです。
そして、その姿は私たちの人生の使命とも重なると思います。私たちに与えられているのは「隣人のために祈ること」。たとえ大きな力がなくても、特別なことができなくても、誰かのためにそっと祈るということは、ロウソクの火と同じように、周りに温かさを広げていくと思います。
自分の光が小さく感じる日もあるかもしれません。でも、隣の誰かの光と重なり合うことで、暗闇は少しずつ後ろへ退いていきます。祈りは目に見えませんが、確かに世界を照らす力を持っていると私は思います。
キャンドルサービスで広がる光のように、私たち一人ひとりの祈りも、誰かの心にそっと届いていきますように。私たちもまた、その使命を忘れずにこのクリスマスを迎えていけたらと思います。(中3生徒)