雙葉日記

2024.07.18

高校 宗教の特別授業

東ティモールの学校の校長先生を務めておられる神父様から、お話をいただきました

 6月27日(木)、3限・6限・7限に、それぞれ高3・高2・高1の全クラス合同で、視聴覚室にて「宗教」の授業の特別企画として、講演会が行われました。お迎えしたのは、東ティモールにあるエルメラ県のファティマの聖母​高等学校の校長先生でいらっしゃる村山兵衛神父様で、「どんな人になりたいですか」というテーマでお話をいただきました。

 村山神父様は、「異国の地で宣教師として働くこと」「教育や、言葉を学ぶ意義」といった内容についてお話し下さいました。東ティモールはインドネシアの隣に位置する国で、美しい海岸に囲まれ自然資源も豊富な国ですが、歴史を辿ると、何百年にもわたり諸外国からの支配を受け続け、数々の困難を辿ってきました。そのため国民が共有できる言語を持たず、未だ安定した教育を子供たちに施すことができないのだそうです。国中に存在する様々な話し言葉を混ぜながら、ものごとの理解とコミュニケーションを成り立たせていると伺い、私たちが当たり前のように用いている日本語が、「国の共通言語」としていかに私たちの思考や表現といった日常すべての行動を支えていたかを改めて知ることができました。そして、私たちが当たり前のように受けている「教育」の価値についても考える機会となりました。

 神父様は、東ティモールの村にあるまだ小さな高校を、充実した教育機関になるよう尽力して来られました。私たちが今学んでいる静岡雙葉学園もまた、150年前に「幼きイエス会」のシスター方が来日し、何もないところから学校をつくり、時を経て現在、充実した学習環境を提供することが叶っています。生徒たちはこの日の特別授業を通して、シスター方の思いを受け継ぎながら真摯に学び、それらを社会の中で役立てていく志を持つことができたと思います。

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