雙葉日記

2023.07.20

高1国際教養コース 講演会

「貧困の実態」についての講演をいただきました

 高1国際教養コースの7~10月の課題研究テーマは「貧困」です。それに先立ち、6月30日(金)の授業では、NPO法人POPOLO事務局長鈴木和樹さんをお招きし、「生活困窮者支援の立場からみた貧困の実態」をテーマにご講演いただきました。

 講演の中で、鈴木さんは具体的な相談事例や活動事例を挙げながら、貧困の連鎖、判断の難しさ、複合的な要因ゆえの解決の難しさについてお話し下さいました。生徒たちは、実際に静岡の最前線で支援活動に携わっていらっしゃる方のお話を伺ったことで、支援が行き届かない貧困層に目を向け、問題意識を持つとともに、声かけや働きかけが重要であるということに気付くことができました。

 POPOLO事務局スタッフとして働く卒業生も来校し、「高校時代に学んでいることが、社会で生きる力につながる。ぜひ高校生活を謳歌してほしい。」と、母校で学ぶ後輩にメッセージを送りました。

◆生徒の感想◆

・ 貧困には、目に見えるものと目に見えないものがあると分かりました。つまり、「実際に目に見えて対応できる貧困」と、「目に見えず支援が行き届かない貧困」です。食べ物がなかったり、寝る場所がなかったり、困っていても誰にも言わないで過ごし、孤独死をしてしまう場合があることも問題点であると思いました。また、「貧困は連鎖する」ということを知り、家庭環境によって、これから産まれてくる子どもの未来が決定しまうような状況を、私たちが大人になったときにどのように変えるかが課題だと思いました。

・ 今回の講義を通して、私がふだん過ごしている生活が当たり前ではないことに改めて気付きました。今まで静岡駅などでホームレスの方々を目にすることはありましたが、それ以外の場面で困窮している方々を目にすることはあまりありませんでした。しかし実際は、静岡県における生活保護の被保護世帯数は増えていて、さらに非正規雇用率が約36%であることに驚きました。そして、自分が周りの環境について知らないことが多く、地域のことを知っていくべきだと考えました。

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