雙葉日記

2021.07.30

看護の仕事体験授業


看護師の仕事内容やその現状について、ご自身の経験を交えて教えていただきました


 7月17日(土)午後に、視聴覚室にて、看護系の進路を希望する中三~高2の生徒を対象とした、「看護の仕事体験授業」が行われました。講師を務めて下さったのは、本校の卒業生であり現在静岡赤十字病院・手術室看護師長を務められている野田美由紀さんです。


 まず看護の仕事の原点となる部分についてのお話がありました。「手当て」という言葉、すなわち患者さんにそっと手を当てて苦痛を癒すという行為の中に、看護の仕事が象徴されるという話は、とりわけ参加生徒たちの心を掴んだようです。また「各医療職の専門性と、チームワークとの両輪で、医療が成り立つ」ということ、そして「患者さんを第一に考え、瞬時にその変化を察する」という力が重要視されていることも教えていただきました。

 現在、働く女性の17人に1人が看護師である一方で、コロナ禍や高齢化による看護師の需要が増えたため、依然として看護師が足りていない現状にあるそうです。加えて看護師の働くフィールドはどんどん広まっているということや今後期待される役割、そして認定看護師や専門看護などの看護職のキャリアアップについても詳しくお話しいただきました。

 授業の後半には、東日本大震災時の実際の活動の映像を見せていただきました。地震発生4時間後には現地への派遣が決まり、救護活動の準備を開始していたという事実に、生徒たちは看護師としての使命感の強さを感じ、身が引き締まる思いを抱いていました。

 野田さんが看護師を志されたきっかけは、当時の養護教諭の先生の「あなたは看護師に向いているよ」というひとことだったそうです。そして常に「他者のためになりたい」という気持ちで医療の現場に立ってこられました。

 さらに本校の校訓「徳においては純真に、義務においては堅実に」を引用され、この校訓がご本人をはじめ、社会で活躍している多くの卒業生の心のよりどころとなっているという言葉で締めくくられました。

 実際に医療現場で看護師として活躍されている卒業生のお話は、同様の進路を目指している生徒たちにとってより一層の励みとなり、見聞を広める機会となりました。同時に校訓の精神の重さについても思いを馳せることができたようです。



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