雙葉日記

2023.07.27

未来への志を育む講演会

文化人類学者の上田紀行先生をお招きしました

 7月18日(火)の6~7時間目にかけて、講堂にて「未来への志を育む講演会」を実施しました。講師には、文化人類学者・医学博士・東京工業大学副学長である上田紀行先生をお招きし、「自分の『ワクワク』を見つけよう!自ら輝き、世界を輝かせる生き方へ」という演題でお話をいただきました。本校では高1の終わり頃に現代文の授業で上田先生の文章『グローバリズムの“遠近感”』を読むということもあり、高2・高3の生徒は、上田先生に対して特に親しみを持って講演に耳を傾けていました。

 上田先生は講演の中で、ご自身の生い立ちや、インドやスリランカでの滞在経験を語られ、そこから得た「生きる意味」や「癒し」についての考え方も示して下さいました。また、諸外国と比べた「日本人の若者の満足度の低さ」についてのお話は、生徒たちにとって共感を呼びつつも衝撃的だったようで、「癒し」を求める私たちの裏側にある日本の争点主義や「人の目を気にする」という問題点も浮き彫りになりました。生徒たちは上田先生の軽妙な語り口に豊かに反応を返し、何度も頷きながら講演の内容を受け止めていました。

 上田先生が生徒たちに下さった「自分がどんなことにワクワクするのかを見つけること」「苦悩する経験も大切にすること」というメッセージは、多感な思春期を過ごす中学生にとっても、進路選択を目の前にした高校生にとっても、心に響いたと思います。

 講演の後の質疑応答では「何かを志そうと思っても、自分の足りなさばかりが気になってしまうが、どうしたらよいか」など、今自分がぶつかっている悩みや、「日本の若者の自己肯定感の低さ」に関してさらに掘り下げた問いなど、生徒たちから活発な質問が挙がり、皆で共有することができました。

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