雙葉日記

2022.06.28

FUTABA 中高生 PEACE プロジェクト・Episode2~3

生徒有志の平和貢献を目指すプロジェクトの第2弾・第3弾を、2日にわたって実施しました

 4月末に実施した、高3生徒有志を中心として企画された「FUTABA 中高生 PEACEプロジェクト」は、この度第2弾・第3弾としての講演を実施しました。第2弾は「被爆とヒロシマの平和への歩みを知る集い」と題して6月17日(金)の放課後に、第3弾は「ミャンマーの民主化運動とクーデターの現状を知る集い」と題して翌18日(土)の午後に、それぞれ本校講堂にて行われました。これらの講演の様子について、企画に携わった生徒によるレポートを中心にお伝えします。

★FUTABA 中高生 PEACEプロジェクト …ウクライナでの出来事をきっかけに、現代世界の平和のあり方を見つめ直し、自分たちにできる平和貢献を模索していこうとして立ち上げられた生徒有志のグループです。(※チラシより抜粋)

【今回のプロジェクト開催にあたって】

 4月に行ったEpisode1では、ウクライナを知ることを通して「平和」とは何かを考えました。世界の歴史や現状へと目を向けると、かつて私たちの住む日本は原爆の悲惨さを体験し、また、現在ミャンマーでは自由を求めたクーデターが起きています。歴史を通して「平和」の儚さを学び、真の「平和」を希求し続けるために、箕牧智之さんとナンミャケーカインさんをお招きしました。(高3・村松真子さん)

【Episode2 核の脅威が現実になる今、被爆とヒロシマの平和への歩みを知る集い】

 講師に箕牧智之氏(広島県原爆被害者団体協議会 理事長)をお招きし、ご自身が幼少時に受けた被爆の体験を語っていただきました。また、現在「高校生平和大使」の活動に携わり、ヒロシマ・ナガサキに続く第五福竜丸の被爆について学び、平和に対する啓蒙活動を続けている高2の川口真奈さんも登壇し、核兵器廃絶と平和な世界の実現のための署名活動に対する協力の呼びかけを行いました。

◆生徒によるレポート◆

 原爆が投下された時のこと、その後の生活など、箕牧さんご本人の体験を交えてお話し下さいました。被爆者の高齢化が進む中、戦争体験の声をおそらく最後に聞くことができる世代の私たちが、同じ歴史を繰り返さないために何ができるかを考える良いきっかけになりました。

 戦争を経験したことのない私たちは、平和な生活に慣れ、穏やかな日常が当たり前だと錯覚してしまいます。しかし、私たちが今生きる日本にも、尊い命が無条件で奪われ、失われ、沢山の人が苦しんでいる時代がありました。世界に目を向ければ、ウクライナをはじめとした様々なところで争いが続き、私たちと同世代の若者たちが闘っています。このような悲しい現実を、遠い過去のこと、はるか離れた国のこととしてではなく、関心を持って自分から「知る」ということが大切なのだと、より一層強く思いました。

◆川口さんの感想◆

 実際に被爆を経験された人が少なくなっている中で、生の声を聴けたことは大変貴重な機会でした。直接話を伺える最後の世代の一人として、核兵器の恐ろしさ、戦争の悲惨さを伝えていかなければならない使命があると感じました。箕牧さんが強く語られた「核兵器0」への思いを受け継ぎ、一人一人にバトンを届けることによって、真の平和が実現されるように活動を続けていきたいです。

【Episode3 ミャンマーの今を考え、民主化運動とクーデターの現状を知る集い】

 京都精華大学特任准教授・駒澤大学非常勤講師を務める、ミャンマー出身のナンミャケーカイン氏を講師としてお迎えし、ミャンマーという国や、民主化運動の歴史などについてお話しいただきました。

◆生徒によるレポート◆

 ミャンマーで起きた民主化運動とクーデターについてのお話を伺いました。一つの国の中で争いが起こり、私たちと同じ学生、若い人が多く亡くなっているこの出来事にとても胸が痛みました。また、安全な日本で暮らす私たちにできることは何か、真剣に考えるきっかけとなりました。過去の出来事を変えることはできずとも、将来の平和のために一人一人が努力することはできると信じています。遠く離れていても、国が違っても、世界中の人々の心は繋がっていて、その共通の願いは「平和」です。まず平和への一歩として、伺ったお話をできる限り多くの人へ発信していくべきだと思いました。

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