雙葉日記

2022.03.01

第74回 卒業証書授与式

あたたかな陽気に祝福され、高3生が門出の日を迎えました

 3月1日(火)、本校講堂にて「第74回 卒業証書授与式」が挙行されました。新型コロナウイルス感染対策のため、在校生の出席は送辞の生徒のみではありましたが、前日の送別会の余韻の残る講堂で、後輩たちの思いを感じながら、127名の高3生たちが門出の日を迎えました。

 卒業生の皆さんの進むそれぞれの道が輝かしいものとなることを、教職員・在校生一同心よりお祈り申し上げます。

 校長先生の祝辞では、学校運営を担う最上級生となった時にコロナ禍に見舞われた卒業生たちが、学校行事においてできることを工夫して、例年に劣らない素晴らしい活躍を見せてくれたことへの感動を述べ、さらに「校訓の『義務においては堅実に』における『義務』とは、単にその人のなすべきことだけでなく、人の悲しみを見つめ、それを担うことも意味します。この雙葉での6年間を人生の原点とし、誰しもが持つ悲しみや弱さから、優しさを紡ぎ出す人になって下さい」というメッセージを贈られました。

 理事長先生の祝辞では、卒業後の生き方についてのエールが贈られ、「皆さんが卒業した後のこの10年間は最も感性豊かな時代であり、その後の長い人生を生きていくうえでも大きな活力の源となります。雙葉とはまた違った、多様で魅力的な環境から学び、自分の意思と責任を持って世界を広げていって下さい。困難にも立ち向かい、知恵と使命感を持って社会を変えていく、その一員となって下さい」と述べられました。

◆在校生代表送辞より◆

 先輩方からバトンを受け取り、学校行事における最高学年となった時には、それぞれが活動の集大成となるような雙葉祭を作り上げようと意気込んでいました。蓋を開けてみるとままならないことの連続で、思い描いていた通りに実行することの難しさに直面しては、昨年度のとりわけ困難の大きかった雙葉祭を成功させた先輩方の偉大さを実感する毎日でした。高校2年生をはじめ、下級生一同が先輩方の存在に感謝していたことと思います。雙葉祭が近づくと、受験勉強でお忙しいにも関わらず時間を割いて全力でサポートして下さいました。…

 諦めなければ実現する。この言葉の根底には、活動を支え、声援を送ってくれる存在が不可欠であるということも、先輩方から教えていただいたことの一つです。

 優しく温かく、そして時には厳しく指導して下さった先輩方。先輩方が示して下さったもの全てが、今の私を形作っているのだと感じます。先輩方の後輩として5年間活動できたことは何物にも代え難い経験であり、私たちの誇りです。

(高2北組 冨田紫苑さん)

◆卒業生代表答辞より◆

 コロナ禍を経験し、当たり前の日常がどれほど恵まれたものであったか、気づかされました。リアルでの活動が制限され、オンライン、仮想空間へと活動の場が移行されています。アイデンティティを使い分けながら生きる複数の生活空間では、弱点のない、自分の望む姿を演出することも可能です。しかしながら、仮想空間の自分をどう操ろうと、現実のありのままの自分こそが、価値ある存在なのだと思います。雙葉では祈りや沈黙の精神に触れることで、欠点を持つありのままの自分を愛すること、そして隣人である他者をも愛することができるということを学びました。その全ての根底にある「徳においては純真に、義務においては堅実に」の校訓が、私の揺るがない支柱を作ってくれたと胸を張って言えます。…どんな困難にぶつかったとしても、この学園で得た数えきれない学びを糧として、自分の足で一歩ずつ、未来を切り拓いていけると信じています。

(高3西組 藤田早葵さん)

 

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