雙葉日記

2021.10.27

「家康公お手植えミカン」についての研究成果発表

静岡市市役所市長公室にて、「家康公お手植えミカン」のゲノム解析の成果報告をしました

 駿府城公園にある県指定天然記念物「家康公お手植えミカン」は、紀州から献上され、徳川家康公自らが植えたものだと言われていますが、その来歴には謎が残されていました。そこで、本校の高3生4名(高3東組芦川美帆さん・杉本万実さん・平田深華さん・向山眞央さん)は、その謎を解明するために農研機構 果樹茶研究部門 カンキツ研究領域上級研究員の清水徳朗先生にご指導をいただき、本格的な実験に取り組みゲノム解析を行いました。また、歴史的背景からもこのテーマを調べ上げ論文にまとめました。実験結果と歴史的事実と重ね合わせ、家康公お手植えとして親しまれてきたこのミカンは「紀州ミカン」に間違いないことが、科学的に確認されました。

 そして10月25日(月)、静岡市役所市長公室にて、田辺市長にこの研究の内容と成果にについて報告させていただくことができました。

学校から歩いて5分ほどのところにある「家康公お手植えミカン」、お近くを通られた際は、是非足をとめてご覧ください。

 なお、研究成果の詳細は、雑誌「生物の科学 遺伝」11月号に掲載されます。

◆参加生徒のコメント◆

・高校1年生のときから2年間にわたり、私たちにとって身近な家康公お手植えミカンについて、科学と歴史の両面から研究してきました。お手植えミカンについての詳細な文献がなかなか見つからなかったり、専門性の高い内容の理解が必要だったりして大変なこともありましたが、よい学びの機会となりました。今後困難に直面した際には今回の経験を活かして諦めずに挑戦していきたいです。(芦川さん)

・高校1年生の冬から、手探りで始まった家康公お手植えミカンの研究は、ゲノム分析という科学的な視点に限らず、歴史的背景や実地調査などの総体的な視点を必要とする、大変有意義な研究でした。この研究を糧にして、これからの人生で困難にぶつかった時、色々な角度から見て道を切り開くことのできる人になれるよう努力していきます。(平田さん)

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