「Sky」のスローガンの下、平和について思いを馳せ、視野を広げることができました
10月11日(火)~15日(土)の4泊5日の日程で、高校2年生が広島・長崎方面に研修旅行に出かけました。コロナ禍により中三の宿泊行事を経験できなかった彼女たちにとって、学年での県外への旅行は初めての経験でした。事前に班ごと分担して訪問先について調べ学習を行い、また実行委員を中心してスローガンやルールについて何度も話し合って検討し、それぞれが準備を重ねてきました。
今年度のスローガンは「Sky」です。
「無限に広がる同じ空の下で私たちは生活している。どこにいても何をしていても誰一人としてこの空の下にいないものはいない」――このような捉え方から、
・何にも縛られない広い視野をもつ
・一人一人かけがえのない存在であることに気づく
・平和に思いを馳せる
・殉教、被爆された方々に想いを馳せる
という4つの大きな目標を掲げ、研修に臨みました。
5日間、天候にも恵まれ、皆充実した研修を楽しむことができました。広島・長崎の原爆資料館では、原爆の惨禍をつぶさに知り、平和について深く考える機会となりました。また、長崎の各教会での神父様の講話を通じて、キリシタン迫害の世の中で信仰を貫いた当時の信者たちの思いに触れ、さらに争いや迫害のない平和に向けて若い世代の自分たちに何ができるかを考えることができました。他にも秋芳洞・秋吉台の自然、萩・津和野での見学なども通して、様々な時代における歴史の流れ、そして歴史の中の人間の生き方を学び、それらの積み重ねの中に自分たちが存在する奇跡を感じられた生徒も多くいたようです。
◆1日目◆
・広島平和記念公園
・原爆ドーム
・原爆資料館
・宮島、厳島神社
行きの新幹線にて、お弁当を食べています。
広島の原爆ドームについて、ガイドさんの説明に耳を傾けました。華やかな広島市街が一瞬にして廃墟と化した原爆の恐ろしさに思いを馳せました。
原爆被災者の悲願のシンボルとして作られた「平和の鐘」を代表生徒が鳴らしました。
広島原爆資料館にて。実際に被災された方のお話を通して、生々しい被爆の歴史を知りました。
フェリーに乗って、宮島方面へ。朱塗りの美しい厳島神社にお参りしました。
大鳥居は現在修理工事中ですが、奇しくもカバーを外した姿を拝むことができました。皆で記念撮影。
◆2日目◆
・萩 または 津和野観光
萩…松陰神社、松下村塾、伊藤博文別邸、萩市内レンタサイクルにて観光
津和野…森鷗外旧居、西周旧居、森鷗外記念館、津和野市内レンタサイクルにて観光
・秋芳洞、秋吉台
2日目が始まりました。朝食は、食前のお祈りで心を整えてから。
萩・津和野それぞれのルートを班ごと選んで観光しました。写真は萩の松陰神社内にある、松下村塾。
伊藤博文別邸も訪れました。
青空の下、各班でレンタサイクルの自由行動に出発!
秋芳洞にて、自然の神秘を感じました。長い時間をかけて形成された鍾乳洞を見学している様子。
カルスト地形の美しい秋吉台。点在するカルストは羊の群れにたとえられています。
◆3日目◆
・黒崎教会
・出津教会、出津文化村散策
・聖母の騎士修道院
壇ノ浦PAにて。いよいよ、本州から九州に渡ります。
長崎県に到着しました。「黒崎教会」での神父様の講話から、信仰について深く考える機会を得られました。
出津文化村をクラスごと散策しました。写真の「出津教会」は、禁教下に出津に赴任したド・ロ神父様が信者とともに設計から完成まで関わられた教会です。
ド・ロ神父様が創設された、女性のための授産施設「救助院」。2階の「祈りの場」でシスターの弾いたオルガンの優しい音色は、生徒たちの心を打ったようです。
アウシュビッツで生涯を閉じたコルベ神父が創設した「聖母の騎士修道院」にて。コルベ神父の生き方を思いながら神父様の講話に耳を傾けました。
長崎市内のホテルにて、円卓を囲みながら夕食を楽しみました。
◆4日目◆
・浦上天主堂
・長崎市内班別研修
弾圧に苦しんだ浦上信徒が築いた「浦上天主堂」にて。神父様の講話を聴いて、平和のために自分にできることを実践しようと決意した生徒が多かったようです。
同じく浦上天主堂内の「被爆マリア小聖堂」にて。被爆マリア像にまつわる歴史について、校長先生が説明して下さり、皆で祈りを捧げました。
ここからは、待ちに待った長崎市内班別研修です。写真は、日本二十六聖人記念館前にて。
出島にて。
大浦天主堂前にて。
眼鏡橋にて。
◆5日目◆
・太宰府天満宮
長崎市内にも別れを告げ、バスで福岡方面へ。最後のバス移動です。
太宰府天満宮の心字池に架かる橋を渡る生徒たち。「振り返らず、立ち止まらず、つまづかず」を守って渡り切りました。
御神牛像の頭も、心をこめて撫でてきました。菅原道真公に「学業に励んで頑張ります」という自分自身の誓いを述べるだけでなく、高3の先輩方のこれからの健闘もお祈りしてきました。
お土産をたくさん手に持って、新幹線で帰途につきました。