大学から先生方をお招きしました
雙葉日記をご覧のみなさま、いつもお読みくださりありがとうございます。
10月28日の水曜日、LHRの時間を使い、高校1年生が大学出張講義を受講しました。
4大学から5名の先生方をお招きし、生徒たちはそれぞれ、受講したい講座を選び、各教室に集合しました。
1.静岡県立大学薬学部 賀川義之(かがわ・よしゆき)先生
「薬学部とは?」 「薬学部における研究内容の紹介」
2.静岡県立大学食品栄養科学部 小林公子(こばやし・きみこ)先生
「新しい遺伝子改変技術である「ゲノム編集」について、食品の品種改良や医療への応用、遺伝子組み換え技術との違い等について考える」
3.静岡大学人文科学部法学科 井柳美紀(いやなぎ・みき)先生
「政治学入門~選挙から考える政治」
4.静岡文化芸術大学 青木健(あおき・たけし)先生
「シルクロードと古代日本」
5.電気通信大学情報理工学域Ⅱ類(融合系)先端ロボティクスプログラム 田中 基康 (たなか もとやす)先生
「ロボットの制御 -賢い動きをどう実現する?- 」
実際に大学で行われている専門性の高い授業に触れることで、興味関心が刺激され、それぞれの進路目標に向けて決意を新たにすることができ、有意義な時間となりました。
【生徒の感想】
受講した講座 静岡大学人文科学部法学科 井柳先生 「政治学入門」
私は「世界と比較した日本の選挙の在り方と地方選挙の現実」について講義を受けました。今、若年層の投票率が問題になっていますが、立候補する人も高齢化が進み、若い人の意見が取り入れ難くなるという負の連鎖に陥っています。年々、投票率が低くなっている中、早い時期から政治に関心を持ち、身近なものにするためにも、「選挙」や「政治」について学ぶ機会をさらに増やしていくことが大切だと思いました。
受講した講座 静岡県立大学薬学部 賀川義之先生 「薬学部における研究内容の紹介」
大学に入ってからの研究内容や資格などを細かいところまでお話下さり、薬学の分野に興味を持った。私は今まで、薬学部といったら取れる資格は薬剤師だけだと思っていたが、研究職や製薬会社、さらには薬剤師の資格を必要とする公務員などの様々な仕事があって視野が広がった。
薬学の実験は、複雑で理解しにくいものだと思っていたけれど、丁寧に説明してくださり理解することができた。細かい化学反応や構造式をもっと知りたいと思った。また、実験においてたくさんのデータが必要であることや、例外のデータを入手する必要があることなど、今後のコース制での自分の研究に活かしていきたい知識を得ることができた。今まで、薬学部の就職について薬剤師か研究者と極端に捉えていたが、様々な道があると知って視野が広がった。化学や生物や物理などは「基礎」が重要になってくるので、日頃の授業での学習を大切にし、身近で不思議に思ったことを積極的に調べたい。同じ学部でも、たくさんの大学を見たいと思った。
受講した講座 静岡県立大学食品栄養科学部 小林先生「ゲノム編集」
遺伝子組み換えやゲノム編集は名前は聞いたことがあったが違いもよく分からなかったし、具体的にどういうことかは分からなかった。また、人工的に行うものなので安全性はないと思っていた。しかし、現在はスギの花粉をなくしたり、鯛の筋肉を増やしたりと、様々なところでゲノム編集が使われていることが分かった。遺伝子組み換えは後から情報を付け足すため、最終的に遺伝子は変わってしまうが、ゲノム編集は遺伝子に細工を加えるため、自然にできたものと最終的にはほとんど変わらないというのがすごいと思った。しかし、そのため品種改良と区別がつかないのは問題だと思った。人間の遺伝子も変えることができ、異常がある遺伝子を変えることができたりするが、デザイナーベイビーといった問題もある。技術が進んで様々なことが可能になってきているが、慎重にすすめる必要があると思った。
受講した講座 電気通信大学情報理工学域 田中先生「ロボットの制御」
「ロボット」と聞くと、自律型ロボットで、人の型をしていて、歩くことができると考えてしまうが、そこまでもっていくのはとても大変なことだと分かった。人間が普段している動きもプログラミングでロボットにもさせることができることに驚いた。ヘビ型ロボットについて詳しく説明してくださった。センサーで周囲環境を認識し、1mの高さを上ったり、がれきの上も工夫して動きを実現させていて感動した。数学や物理が非常に大事だと聞いたのでとくに頑張っていきたい。
受講した講座 静岡文化芸術大学 青木先生 「シルクロードと古代文明」ゾロアスター教と古代ペルシアの文明
受講する中で、知らない言葉がたくさんでてきた。そして聖書についても知らない裏話のようなものも聞けて面白かった。また、聖書研究をするならどの大学が強いか、などの情報をふんだんに教えていただけたので、自分自身も一層大学について調べる必要があると思った。大学で研究を進めていくためには、自分が心の底から知りたいと思ったことを楽しむということが大事な姿勢だと思った。
聖書研究を例に挙げて、大学のシステムを詳細に説明してくださり、同じテーマでも行く大学、学部によって力を入れる分野や特性があることが分かりました。また、第二外国語にもそれぞれ研究との相性があることを知りました。今回のテーマであったゾロアスター教は白人の先祖が始めたもので、先生御自身、先祖への興味から研究を始められたそうです。興味のあることを積極的に調べていくと、意外なところで進路や将来に繋がる可能性を感じました。