月曜日、週の始まりに
全国に緊急事態宣言が出されて初の週末が明け、月曜日を迎えました。さまざまなニュースや情報で溢れんばかりになっている毎日かと思います。
そのような中、千葉県佐倉市の「チューリップ80万本、無念の刈り取り」のニュースは衝撃でした。新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、約100種、80万本のチューリップを全て刈り取ったと。毎年恒例の「チューリップフェスタ」は中止となったものの、咲き誇るチューリップの見たさに人々が集まってしまい、密集の危険を回避するための苦渋の決断だったそうです。
80万本の失われた花のいのちを想い、胸が痛みました。刈り取られ、土に横たわるチューリップを見たとき、せつなさがこみあげてくるのを抑えられませんでした。
オランダのチューリップ、インドのユリやキクなど外国の花の名所でも、同じように廃棄が行われているそうです。いつになく草花のいのちに心が惹きつけられました。
生命は尊いものである。しかし空気に似て、なければ生きてゆけないが、有る時にはその存在を意識しないことが多い。だから時に、その存在に気付かせられるような苦しみ、災難が与えられるということは、生の価値を認識するありがたい機会となるのだ。
(「愛をこめて生きる」渡辺和子)
ごらんよ空の鳥 野のしらゆりを
まきもせず、つむぎもせずに
やすらかにいきる
こんなに小さな いのちにでさえ
こころをかける 父がいる
友よ、友よ、今日も讃(たた)えて歌おう
すべてのものにしみとおる
天の父のいつくしみを(聖歌27ページ「ごらんよ空の鳥」)
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もうそんな季節になったのかと。堀沿いに咲く躑躅(つつじ)。
野に咲き、「やすらかにいきる」しらゆりの花。本校講堂の緞帳(千葉広一教諭 画)