40年以上の歳月を経て
今日は、本校の貴重な「素焼きのマリア像」についてご紹介したいと思います。
かつては、各教室にレンガ色のマリア像が置かれていました。(写真1)全長25cmほどの素焼きの御像です。この像は、今から約40年前に、本校の宗教指導部の教員らが手作りで制作したものです。各クラス分合計24体のマリア像を作ったほか、待降節の装飾用として、飼い葉桶に眠るイエス、マリア、ヨセフ、羊飼い、3人の博士などを拵えたそうです。(写真2)
素焼きの素朴な味わいはマリア様の優しさとぴったり合っているように思われます。40年の歳月の中、破損などで一体また一体と減ってしまい、今ではほんの数体を残すのみとなってしまいました。この素焼きのマリア様を今後も大切に飾っていきたいと思います。
以前雙葉日記で、校内の散歩道「雙葉の小径」に「イエスのみ心像」があることをご紹介しましたが、そのみ心像の御足元にも3体のマリア像がありました。(写真3)実はこちらのマリア像こそが「元祖」とのこと。当初うわぐすりを掛けて窯で焼き、つや出ししたマリア像に仕上げようとしていました。しかし窯から出てきたマリア様はすべて黒光りしてしまったため、うわぐすりを掛けるのをやめて素焼きに仕上げたのだそうです。こちらは当時制作に関わった教員の話から判ったことです。長い間、この場所で静かに私たちの学園生活を見守っていてくださっていたのですね。
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(写真1)素焼きのマリア像。手作りの温かみがマリア様の優しさを一層際立たせている。
(写真2)素焼きのマリア様とほぼ同時期に作成された、羊飼いの親子と小羊の像。クリスマスカードとして生徒に配られた。
(写真3)イエスのみ心像の足元にあるマリア像。 旧校舎時代は焼却炉の傍に窯があった。そこで一体一体 作られた。
(写真4)「素焼きのマリア様」のカードはかつて本校のバザーで販売された。