雙葉日記

2020.05.12

校内探訪11 和室の巻

はっけいなおみがくべし

雙葉日記をご覧いただき、ありがとうございます。

本日の校内探訪は、和室に行ってまいりました。

学校内に、和室があるのですか?と思われる方もいらっしゃることと思います。本校には茶道部があり、和室で活動をしています。(写真1)入部は高校生からとなっていて、普段は高1・高2生で活動しています。毎年9月に開催される雙葉祭では、約20名の部員が2日間に亘りなんと、約1000人のお客様をもてなしています。

入部して一番最初に学ぶことは、床の間の掛け軸についてです(写真2)。「白珪尚可磨(はっけいなおみがくべし)」意味は「磨けば磨くほど光り輝く玉のように、自分自身を大切に、たえず磨き続けていきましょう」ーー限界を決めず、邁進し続ける。この言葉を心に留めながら、部員はお点前の練習に励みます。

また、第七代校長であり、前理事長でもあった、シスター伊藤明子の書が多く保管されていました。和室に飾られている「絆」の象形文字。これは東日本大震災の折に書かれた1枚です。「絆」の一文字は静かに、そして深く今の状況下を生きる私たちに響きます。(写真3)短冊や色紙には聖書のことばが書かれていました。聖書をひもとく時とはまた違う味わいーシスター伊藤の信仰の思いが伝わってくるような気がします。(写真4)

顧問の先生からお借りした『学校茶道・初級編』というテキストの中に「天下一の点前」というお話を見つけました。

千利休がある茶人の茶事に招かれ、数人の弟子とともにその茶席に参加した。茶人は利休たちを茶室に通し、自らお茶をたてはじめた。ところが、あまりに緊張したため、手ががくがく震え、茶杓(ちゃしゃく)を落としたり、茶筅(ちゃせん)を倒したり柄杓(ひしゃく)の水をこぼしたりと、大変な粗相をしてしまった。利休の弟子はお互い目くばせしてその茶人の緊張する様子を腹のなかで笑っていた。ところが、茶会が終わると、正客(しょうきゃく)に座っていた利休は「今日のご亭主(茶人のこと)のお点前は天下一でございました」とそのお点前をほめたたえた。弟子たちは不思議でならなかった。「なぜ、あのような不恰好(ぶかっこう)でぶざまなお点前をほめるたりするのですか?」ついに一人の弟子がたずねた。すると利休は弟子に向かって「このご亭主は、私たちに最もおいしいお茶をふるまおうと、一生懸命、そして一心に茶を点(た)てたのだ。なすべきことを誠実に、一生懸命、最後まで行おうとした、その心が大事なのだ。」と諭した。

という内容です。

あわただしい日々の中でつい見失いがちな気持ちや周囲の人への思いやり、季節を感じ、それに感動する気持ち、そういった心のゆとりを得ることの大切さを教えられます。弟子を諭す利休の言葉に、思わず雙葉の校訓を思い起こしました。

.

一覧はこちら