歌えることは、素晴らしいこと
雙葉日記をご覧いただいているみなさま、いつも本当にありがとうございます。
毎日をいかがお過ごしでしょうか。日頃思うようにできなかった読書や片付けに精を出していらっしゃる方や、部屋の中で継続できる運動をされる方も多いかもしれませんね。
本校ではオンラインによる授業を開始して、3週目を迎えています。教員同士、試行錯誤と発見・工夫を共有しながら日々それぞれの授業に臨んでおります。機器の操作上の支障が生ずることもあり、生徒に助けてもらう場面などもあります。オンライン授業トライアル第3期の中で、中一は宗教と音楽を一コマの授業枠を分割して行っています。通常ならば宗教の時間で校章について学んでから校歌について学習するのですが、今回は校歌から学び、音楽の授業に繋げています。在籍する6年間の中で、生徒にとって何度となく歌う機会のある校歌。文語調のことばに込められた、学問への強い志と、品性を備えた誠実な人になれるようにという願いが託された歌詞を一語一語理解しながら、歌えるようになるまで練習を重ねます。
さて、今日の校内探訪は祈りと癒しの空間である「聖堂」を取り上げようと思います。(写真1)一つの学年が全員で集うことができる広さを持ち、学年行事内での御ミサや、5月の聖母月、12月の待降節などで頻繁に使用される場所となっています。休み時間や放課後になると、ひとりで聖堂を訪れ、静謐な空間で祈りを捧げる生徒の姿もよく見かけます。聖堂入口には御子を抱く聖母マリアの御像と、子供やシスター方と集うバレ神父様の木彫りのレリーフが飾られており、美しいステンドグラスの光を受けながら、そこに来る者を温かく迎えてくださいます。(写真2)
聖堂内の壁面には、14枚のレリーフがあります。(写真3・4)これは十字架の道行きを表したもので、イエス様が十字架にかけられ、亡くなるまでの様子が時系列で表されています。イエス様が体験された苦しみ、痛みに想いを致しながら眺めていると、不思議と心が落ち着いていくのを感じます。
中一の生徒にとって、実際の登校はまだありませんが、実際の経験ができない分、校歌や校章、静岡雙葉について思いを馳せ、じっくり考えたり深く理解できることがあるのかもしれないと思います。
全校生徒880名が集い、ソプラノとアルトの二重唱で講堂を響かせることができる日が待ち遠しくてなりません。
雙葉学園校歌 大和田建樹 作詞 ・ Genevieve Rousselon 編曲
1、雪にも耐えて 栄(さか)ゆく春の
松の緑 時は今ぞ
いざや習え いざや習え いざや 変えぬ操
2.めぐみの雨に ひもとく百合の
花のつぼみ 園はここぞ
いざや学べ いざや学べ いざや 高き色香
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(写真1)聖堂全体の様子。祭壇の後ろにある銀色の箱は聖櫃(せいひつ)です。
(写真2)聖堂のステンドグラス。陽に映えて美しい。
(写真3)14枚のレリーフ。一枚一枚にストーリーが込められている。
(写真4)13枚目のレリーフ。十字架から降ろされたイエスの亡骸を、マリアが優しく抱きしめる。