雙葉日記

2020.07.14

「未来への志を育む」講演会

知り、考え、伝える

先週土曜日の講演会では「国境なき医師団」元日本会長の加藤寛幸(かとう・ひろゆき)氏をお迎えし、お話を伺いました。現在世界70カ国以上で支援活動を行っている支援活動を行っている「国境なき医師団」。スタッフは4万7千人。医療とは関係のない財務、人事、人類学、疫学などを学んだ方々も共に活動しています。加藤氏がこの仕事に従事するきっかけになったという一枚の写真。「世界はひどい状況である」ことを目の当たりにしたことが大きなきっかけとなったそうです。ブレイクタイムでは正解のない問いについて考える参加型の時間がありました。人種、宗教、信条、政治的な関わりを越えて差別なく援助にあたっていらっしゃることを知りました。

南アメリカの先住民に伝わる民話も伺いました。

「クリキンディという名のハチドリが住む森で、森火事が発生しました。クリキンディは自分のくちばしで一滴ずつ水を垂らし、火事を消そうとしています。森から逃げた他の動物たちは『そんなことしていったい何になるのだ』と笑います。しかしクリキンディは『私は、私にできることをしているだけ』と答えました。」

マザーテレサの言葉、「私たちには大きなことはできません。ただ、小さなことを大きな愛を持ってするだけです。」が思い出されます。今の自分にできることを小さなことでもやっていきたい。そんな思いが生徒たちの中に湧いたようです。生徒の感想を紹介します。

○南スーダン、バングラデシュといった国では、乳児が小さな病気で命を落としていると聞きました。どんな国でもたくさんの支援の手があれば助けられる命なので、世界全体で支援するべきだと思います。また、政府によって活動が妨害されるのではなく、人命救助に対して正しい理解を得ることが重要で援助を必要としている人の立場を考えながら理解を深められたらいいなと思います。(中一 柴田優里)

○私は「人道援助」とは目の前で苦しむ人々に手を差し伸べる活動と感じました。そしてその活動が大変なリスクを負うのと同時に多くの人々の希望の光となっていることを知りました。遠国であることを理由に関心を持たないのではなく、遠国だからこそ募金など、自分のできることから自発的に携わることが重要だと考えました。一人ひとりがこうした問題に関心を持ち「知ろうとする」姿勢こそが新たな希望の光になるはずです。(中二 伊奈和世)

○私は今回の講演を通して国境なき医師団の活動について多くのことを知りました。特に、世界の困っている人々を助ける活動をしているのに政治的な理由で攻撃対象となり、命がけで活動しているという点に衝撃を受けました。国境なき医師団の活動や世界の多くの人の命を危機にさらしている状況について、正しい知識を身につけていくことが自分たちにできる「小さな第一歩」だと学びました。(中三 石川釉子)

○国境なき医師団の方々が信念を持って危険地域でも活動していることを知りました。彼らの活動は人道的な危機に陥っている人々の希望となっています。この講演で衝撃を受けたことは、出生地の不平等によって生じる命の危機です。貧困地域では栄養失調や医療品不足による死が深刻化しています。直接的な支援でなくても、自身の食生活を見つめなおし、講演で得たことを発信して多くの人が貧困問題を考える機会を作りたいと思いました。(高1 平野凜々子)

○加藤さんのお話を伺い自分の利害にこだわらず、苦しんでいる人々に真っ先に手を差し伸べようとする姿に強く胸を打たれ、医師としての正しいあり方を学ぶことができました。また、世界には無念にもなす術もなく亡くなっていく人々が数えきえれないほどいるという事実は衝撃的でした。しかし同時に医師を目指す私を奮い立たせるものでもありました。私も、国境なき医師団の方々のように、自らの犠牲を惜しまず苦しんでいる人々と同等の目線で向き合える医師になれるよう努力していきたいです。(高2 杉本万実)

○ジェットコースターに乗った女の子が、お金が払えなくて安全バーを下げてもらえないという、貧困地域における医療へのアクセスの悪さの現状を示す映像を観て、日本にいると実感できない日本の豊かさについて分かりやすく理解することができた。また、ヨーロッパの政府が移民を受け入れたくないという自国の都合でMFSの活動を制限したというお話を伺い政府が権力を振りかざして救える命も救えなくなっていることがあってよいのかと疑問に感じた。このような現状は私たちと無関係ではないと感じ、世界に目を向けるよい機会となった。(高3 畠山志保)

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