はばたく卒業生

先輩からのメッセージ

本校は2023年に創立120周年を迎えました。
創立120周年を記念して、
卒業生からお祝いのメッセージをいただきました。

衆議院議員
上川 陽子

母校・静岡雙葉学園が創立120周年を迎えられましたことを心からお祝い申し上げます。新23回卒業の私は、シンクタンクで国の政策立案に携わり、海外留学や企業経営を経て政治の世界へ転身。衆議院議員としてすでに20年余、この間大臣を4度拝命し、法の支配に基づく安全安心の社会実現などに注力。現在は世界の水・人口問題、北極海の環境保全など地球全体の課題にも取り組んでいます。こうした活動を通じていつも大切にしてきたのが、母校で学んだ「自立する精神」と「他者を思いやる心」です。多様な文化がぶつかりあう現代は、柔らかな精神力を備えた人材、とりわけ女性が様々な分野で活躍する時代です。静岡雙葉が、多様な可能性を秘め、夢と誇りを胸に人生100年輝き続ける鳳雛たちを慈しみ育む場であることを心から希望します。

前 静岡雙葉中学校
高等学校 校長
渡邉 治世

中学・高校時代を振り返ると、厳しい規律がある中で与えられた事を一所懸命行うこと、他者のために力を注ぐことが色々な場で求められていたことに気づきます。また、自分が求めれば様々な場が与えられ、常にチャレンジする精神も大切にされていました。この教育はシスター方の姿を通して遂行されていました。最も重要なことは「いかに生きるか」という根源的な問題を考える時間が多かったことです。教員となり雙葉の教育の礎を継承するために多くの研修の時間が与えられました。多感な学生時代には反発を感じたことがありましたが、年齢を重ねる毎に雙葉での教えが自分自身の生活の中に生きていることに気づきます。私は今、自分なりに問い続け、創り続けてきた課題の答えをまとめる時を迎えました。このように、雙葉の教育の真髄は生徒の心に種を播くことなのだと思います。

学校法人 静岡豊田学園
     静岡豊田幼稚園
宮下 友美惠

幼稚園の園長として幼児教育に携わる中で強く感じることは、静岡雙葉学園で経験し学んだことが、自分の心の軸になっているということです。授業はもちろんのこと、吹奏楽部での活動はとても楽しく、暑い夏の日にみんなで練習を重ね、100名以上の部員が心を一つにして演奏できた時の感動は今でも覚えています。また、宗教の時間は、心が揺れ動く思春期の時期に自分自身を静かに見つめ直し、自分らしく前に進んでいくための力をいただく機会となりました。そのころ出会ったマザーテレサの言葉の一つ一つが、その後の人生の様々な場面で自分を支えてくれています。周りの人を愛すること、感謝すること、自分や友を信じること、今を精一杯生きること等は、雙葉学園で学んだ大切にしたい心です。その大切さを、いま共に生活する子どもたちにも伝えていきたいと思っています。

株式会社
RICCI EVERYDAY

私はウガンダと日本を行き来しながら現地の女性たちと共に、アフリカンプリントという生地やウガンダのサステナブルな素材を使ったバッグや小物、お洋服を作り、お客さまに届けています。ウガンダに直営工房をかまえ、女性たちがありたい姿を追求しながら生きる世界の実現を目指しています。私がこの仕事をやろうと思ったきっかけは、雙葉学園での学びによるものが大きいです。現代文の授業で、ユダヤ人のホロコーストを描いた「シンドラーのリスト」を鑑賞したり、世界史の授業で、故・緒方貞子元国連難民高等弁務官のことを知ったり。世界で起きていた国際紛争の現状を突きつけられ、「平和な世界を構築するために、私に何ができるのだろう」という問いを与えてくれました。これが今の私の原点です。

ハープ奏者
斎藤 樹里

昨年米留学を経て帰国し、現在は全国各地でハープ奏者としてオーケストラを中心に演奏活動をしております。雙葉で過ごした6年間の中で、勉学だけではなく女性として自ら考え、強い意志を持ち、自立して生きていく事の必要性を学びました。恩師の先生方は教養を身につける事の楽しさを教えて下さっただけではなく、厳しい世界に進む私を温かく見守り支え続けて下さいました。卒業後音楽大学に進学し、今現在も音楽仲間と日々切磋琢磨し合う中で、雙葉で出会った友人達と再会する度に心が落ち着きあの頃に戻ったような安心感が得られます。また各々の道で活躍する彼女達から大変大きな刺激を受ける事が出来ております。様々な事を吸収出来る10代を、将来の可能性が広がる素晴らしい環境で過ごせた幸せと有り難みを感じながら、今後とも芸術の道で邁進してまいります。

三菱電機株式会社
鎌倉製作所 宇宙システム部
和田 朱音

創立120周年おめでとうございます。歴史と伝統のある静岡雙葉の卒業生としてメッセージを寄せることができ、大変光栄に思います。私は在学中に宇宙開発への憧れを抱き、進学先の大学・大学院では航空宇宙工学を専攻しました。そして現在は、念願であった人工衛星の設計開発の仕事に就いています。在学中は吹奏楽部で練習に明け暮れる日々でしたが、忙しい中でも将来の目標を見つけそれに向けて努力を重ねることができたのは、個を尊重する校風と「徳においては純真に 義務においては堅実に」の教え、そして生徒を全力で応援してくださる先生方の存在があったからこそと思っています。静岡雙葉での6年間の学びは今の私の礎であり、これからも進むべき方向に導いてくれるものと確信しています。改めて、私を育ててくれた静岡雙葉と先生方に感謝申し上げます。

創立120周年 おめでとうございます