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雙葉日記

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2017.10.31

芸術鑑賞教室

能楽観世流の皆様をお招きし、迫力ある「能」の舞台を楽しみました

 30日(月)の午後、本校講堂にて芸術鑑賞教室が行われました。毎年この時期に行われる芸術鑑賞教室は、本物の芸術に触れ感性を豊かにする貴重な機会となっています。今年は、能楽観世流の皆様をお招きしました。
 最初に、能楽のワークショップが行われ、能楽師の方から、基本的所作である「摺り足」の歩き方や、静岡の三保の松原が舞台となる『羽衣』という作品の「謡」(うたい)の節のつけ方をレクチャーしていただき、全校生徒がそれらを実際に体験しました。また、本校の卒業生で、囃子(はやし)方をつとめる岡本はる奈さんから、能楽で使われる楽器の説明や、演奏の仕方なども教えていただきました。
 そして、実際に能の舞台『舎利』を演じていただきました。『舎利』は京都の泉涌寺(せんにゅうじ)を舞台とした物語で、ある僧が泉涌寺にて仏様を見せてもらい拝んでいると、近くに住むという里人がやって来て一緒に拝みたいと言います。二人が仏舎利(仏様のお骨)を目の前にし、拝もうとしたときに、にわかに稲光がさし、里人はたちまち鬼となり、「自分は舎利に執心をもつ足疾鬼(そくしっき)だ」と名乗ります。足疾鬼はその舎利をたちまち奪い、寺の天井を破り空に消えていきます。驚いた僧が祈祷を行うと、韋駄天(いだてん)が後ろから現れ、足疾鬼を追い掛け回します。この時、囃子や謡の調子も激しくなりテンポも増し、場面の緊迫感が伝わってきました。また、韋駄天も足疾鬼も、ともに面(おもて)をつけていましたが、それぞれの面そのものは表情の動かないものでありながら、声の調子や所作により怒りや勢いの強さが表れていました。そしてとうとう、韋駄天は足疾鬼を捕らえ、足疾鬼は泣く泣く韋駄天に舎利を差し出します。
 生徒たちの中には、能楽を生で初めて観たという人も多くいましたが、虚飾をそぎ落としたシンプルな演出の中から伝わる躍動感、囃子方のぴったりと息を合わせた和楽器の奏で方など、本物を目の前にしての感銘は大きかったようです。最後に「質疑応答」の時間が設けられましたが、中一から高3までたくさんの生徒からの、バリエーション豊かな質問が飛び交い、観世流の皆様には演者・囃子それぞれの立場から丁寧にお答えいただき、充実した時間になりました。
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ワークショップの様子。皆で「摺り足」の歩き方を実際にやってみました。

ワークショップの様子。卒業生の岡本さんに、能楽に使う楽器の演奏について教えていただきました。


『舎利』前半の場面。里人と称した男の正体は実は「足疾鬼」で、泉涌寺の舎利を盗んで逃げ去ってしまいます。

『舎利』後半の場面。僧の祈祷により現れた「韋駄天」が「足疾鬼」を追いかけて、ついに捕らえ懲らしめます。


◆質疑応答より◆
Q1 面をつけて演じる際に気をつけていることは?
A1 面をつけるとほとんど視野がなくなってしまうので、舞台上の4本の柱を見ることで、自分が舞ったり演じたりする正確な位置を確認するようにしている。

Q2 舞台上の台(一畳台)はそれぞれの舞台で、どのような用いられ方があるか?
A2 今回の舞台では、前半はお寺の台座、後半は天上の空間の一部として用いられていたが、他にも部屋の中の寝台として用いられるなど、いろいろな用途がある。

Q3 外国の方にも能楽を知ってもらうために、どんな取り組みをしているか?
A3 英語の字幕つきで演じる、観客席に日本語や英語の台本をipadで見られるようにしておく、英語でのワークショップを行うなど、様々な取り組みをしている。外国の方も、能楽に対してはとても関心を強く持っているようだ。

Q4 囃子方が演奏する際の楽譜はあるのか?あるとしたらどのようなものか?
A5 一般の楽器演奏のように楽譜を読んで演奏するというのではなく、まず「謡」を覚えることから始める。そこから、楽器を叩く感覚を覚える。つまり、等分した小節ごとに覚えるというのではなく、自分で謡いながら、そして師匠のまねをしながら感覚として身につけていく。
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質疑応答の様子。生徒たちは積極的に挙手して、様々な質問をしました。

講堂エントランスホールには、実際に能楽で使われる面や小道具などが展示されました。


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